結論からいうと、50歳の方が保険を選ぶというのは、とっても難しいです!
とのっけから結論ぶちまけてますが、ホントです!
悩ましい時期なんですよね~~とにかく50歳過ぎたあたりから、病気もヒタヒタと忍び寄ってくるし~~、保険料はグンと高くなる年代ですからね~~~!
そんな50代の保険の選び方、ガッツリ検討してみました!
今回のお話
楽田A造さん(らくたえいぞう55歳)は妻のB代さん(びーよ50歳)と娘のC子さん(しーこ30歳)と息子のD太くん(でーた25歳)の4人家族でしたが、去年C子さんはお嫁にいきましたよ~!
先日、弟のN平さん(えぬへい50歳)と奥さんのT子さん(ていこ40歳)が、楽田家に遊びにきて、2組のご夫婦が保険の話をしています。
因みに内緒ですが、しっかり者のお兄さんと違って、弟のN平さんは過去いろいろあって生活は結構苦しいみたいですぅ~!
A造さん 「この間会社に担当の保険屋さんがきて、もうすぐ更新だからって言うんだけど~~その更新の保険料が、すっごい高いんだよね~~!」
B代さん 「えっ、いくら上がるって言うの?」
A造さん 「いくらだっけな~~」
N平さん 「アニキ~~~!今までいくら払ってたんだよ~~」
A造さん 「今までは2万5千円くらいかな……給料天引きだからあんまり気にしてなかったんだけど、でも更新して保険料高くなるんじゃ、保険どうしようかな~~~」
T子さん 「お義兄さん…そんなに払ってたんですか~~うちは二人とも県民共済だからね~~」
A造さん 「パレ子さん、保険って難しいですよね~~~?今まで一回も保険のお世話になってないしね~~~子供達も巣立って一人前になったし、ホントにこれだけの保障が必要かな~、保険やめようかな~~迷ってるんですよね~~」
はあ~~~~い!保険ってホントに難しいです。特に50代は、人生の折り返し地点に差し掛かってますので、先々のことを考えるとホントに悩みどころですぅ!

かしこまりました~~~!では、この機会に思いっきり悩みながら、保険を検討してみましょうね!
ところで今、みなさんの保険はどうなってますか?

A造さん
大手の生命保険会社に加入
死亡保障5000万円、医療特約は入院日額1万円/1日
B代さん
夫の保険の妻型に入っている
死亡保障1000万円、医療特約は入院日額5000円/1日
N平さん
県民共済に加入
病気入院4500円/1日、通院1500円/1日、事故死亡1000万円、病気死亡400万円
T子さん
N平さんと同じ県民共済です。
保険料は、A造さんB代さんが2人で月2万5,000円、N平さんT子さんが2人で月4,000円ですね!
50代の保険の選び方は、お悩みどころ満載ですぅ~~~!
悩みその1 保険料が高くなる
保険は、その性質から定期保険、養老保険、終身保険と大きく3つに分かれていて(詳しくはこちらに解説ありますから見てみてね)その多くが定期保険となっています。
定期保険は掛け捨てで、保険料が他と比べると安いのですが、10年または20年で更新がくるので、特に50代で更新を迎える人は保険料のアップにビックリする人も多いんですね~~~~!
その大きな理由が、下の表にあります!
厚生労働省の平成26年度患者調査ですが、日本の人口10万人に対し入院して治療を受けた人の数を示しものです。
0歳~9歳 | 1324人 | 6.33倍 |
10歳~19歳 | 209人 | ここを基準として |
20歳~29歳 | 406人 | 1.94倍 |
30歳~39歳 | 600人 | 2.62倍 |
40歳~49歳 | 757人 | 3.30倍 |
50歳~59歳 | 1363人 | 6.52倍 |
60歳~69歳 | 2414人 | 11.55倍 |
70歳~79歳 | 4455人 | 19.45倍 |
80歳~89歳 | 9457人 | 45.24倍 |
90歳以上 | 8412人 | 40.24倍 |
みなさん、お気づきですか?50歳を境に病気で入院する人の割合が倍々になっていってますよね~~~!
保険料の決め方を専門的に言えば、収支相等の原則の下、予定死亡率等のデータを基礎に決められていますが、ぶっちゃけ、リスクの高い人は、保険料も高くなるってことです!
ですから、50代というのは病気になるリスクが高まり始める年代に差し掛かってますから、更新の保険料も当然高くなってしまう訳なんです。
そして80歳までの更新型の保険に加入されている方で50代の方は、保険が終了するまでにあと1~2回更新がきますよね。
因みにA造さんの保険どうなってますか?
A造さん!保険に加入した時に渡された説明書に、更新の保険料が書いてありますよね?それを確認して頂くとわかりますが…
A造さん 「ちょっと待って、確認して見るから、え”~~~!今年7万5000円に上がって、そして20年後の75歳の時に23万円~~~~~~~~~~~~!」
B代さん 「……………(-_-)…………………」
N平さん 「どれどれ~~あ、ホントだ~~ちゃんと書いてある~~、アニキ契約するとき確認しなかったのか?」
A造さん 「20年前だし~~、そんな先のことまで考えなかったよ~~~!」
悩みその2 どれだけ掛ければ十分か判断つかない
家族に病気で入院した人がいれば、その費用もどれだけ必要かはある程度想像もつきますが、そうでない場合はサッパリ本当のところはわかりませんよね?
そこで次の表をみてくださいね!
一入院あたりの病院に滞在している日数(小数点以下は四捨五入)
骨折 | 糖尿病 | 大腸ガン | 高血圧性疾患 | 脳血管疾患 | |
総数 | 38日 | 36日 | 18日 | 61日 | 90日 |
0歳~14歳 | 53日 | 13日 | 8日 | 9日 | 21日 |
15歳~34歳 | 14日 | 14日 | 11日 | 11日 | 45日 |
35歳~64歳 | 22日 | 20日 | 14日 | 14日 | 47日 |
65歳~74歳 | 48日 | 47日 | 20日 | 68日 | 101日 |
75歳以上 | 52日 | 65日 | 25日 | 83日 | 116日 |
やはり60代あたりから病気も重症化するし、入院日数が長くなっていますよね~~!
そして、1日あたりの医療費の自己負担費用の平均は約2万円です!!!
これについて入院しても公的医療保険が適用されるから、そんなうそでしょ!!って思うかもしれません。
確かに、みなさん国民健康保険や会社の健康保険に入ってますから、医療費のすべてを払うことはありませんし、高額療養費制度もあって、収入に応じて払う金額も一定に制限されてます(因みにざっと年収300万円の人は、1ヶ月57,600円が自己負担限度額です)。
でもそれ以外に、差額ベッド代、衣類や日用品費、見舞いに来る家族の交通費などもかかってきます。
この約2万円という数字はそれらをひっくるめて公益財団法人生命保険文化センターが調べた数字です。
A造さん 「そういえば、おやじ(E介おじいさん)が入院したとき、なんだかんだかかったな~~!」
B代さん 「いちいちどれだけかかったかメモしてないけど、お義母さん連れて往復タクシーに乗って大変でした~~~!」
N平さん 「親父やお袋のこと、アニキとお義姉さんに頼りっぱなしだったな…」
T子さん 「…すみません………」
自分や家族が、病気やケガをして入院したり手術をしたりって誰も想像したくないので、その辺はできればスルーしたいですよね~~!

でもスルーできない年齢が50代なんです!
ですから完璧に備えなくても、少しでも助けになるくらいは保険でご用意したいところです!
悩みその3 後悔したくない
保険を掛けててもぜんぜん使ったことない人は、ずっと掛け捨てでもったいないな~~、病気やケガで保険を使った人は、あ~~もっとたくさん掛けておけばよかった~~~って、ホントにこればかりはあとになってみないと、わからないんですね~~~~!
ましてや、テレビやインターネットで保険のCMを見ると、次々新しい保険が出てきてどうしたらよいかがわからないし、お金があればドンドン新しくしていくこともできますが、普通はそんなことできませんよね~~~!
これらの悩みに対して、どう考えたらいいですか?
悩みその1 保険料が高くなることへの対策
●不必要な死亡保障を削減すると…
A造さんが35歳の時に5,000万円の死亡保障をかけたのですが、A造さん35歳の時といえば奥様のB代さんは30歳、娘のC子さん10歳、息子のD太くん5歳の時ですね~~。
これから子供の学費もそれぞれ1,000万円ずつはかかるのが見込まれましたし、生活費も1年で300万円くらいとしても、20年前に5,000万円の保障は意味がありましたね!
でも、A造さんは今55歳、C子さんもお嫁に行きD太くんもちゃんと就職した現在では、5,000万円の死亡保障が必要でしょうか?
ここで50歳代の人が死亡保障等の金額を決めるために、下記の項目をチェックしましょう!
●仕事をいつまで続けるか?
●公的年金をもらえるまであと何年あるか?年金の額は?
●家に関する出費について(ローンや家賃をいくらをいつまで払うか)?
A造さん 「僕は会社が65歳まで定年延長したので年金がもらえる65歳までは普通に働くし、厚生年金だから老後の生活はそんなに心配ないかな~~~!」
B代さん 「家のローンに関しても60歳で完済する予定ですしね!」
そしてA造さんは、家のローンに関して団体信用保険に入られてるんですよね?だとすれば、保険の死亡保障は、お葬式代として1人100~500万円あれば大丈夫ではないかと思います。
まず死亡保障を下げることで、保険料はだいぶ節約することができますよ~~~!
●入院日額1万円を5,000円にすると…
医療保障についてA造さんの保険は日額1万円の保障が付いていますね!
確かに先ほど入院の自己負担費用の平均が2万円というデータからすると、1万円でも足りないくらいですが、保険料的には50代の人が日額1万円の保障をもつとすると、保険料がハンパないんです。
因みに、ある生命保険会社によると、50歳男性で入院日額1万円の医療保障の保険料は、月8,440円、60歳では、月15,530円、70歳では、月23,300円となります。
A造さん 「でもさ~入院日額1万円を付けるのは無理だとしても、日額5000円じゃ少なすぎるよな?」
大丈夫!!!5万円の入院一時金を付けると、例えば10日入院しても、5000円×10日+5万円で、10万円もらえることになりますから、短期入院については日額1万円付けてるのと同じになりますからね!もちろん入院が長期になる場合は別ですが…。
A造さん 「まあ最近の傾向は短期入院だから、仕方ないか…」
悩みその2 どれだけ掛ければ十分か判断するためのヒント
保険って保障内容をどれだけの保障の種類、どれだけの金額を掛ければよいか、たくさんありすぎてホントに分かりにくいですよね?
主なところで、●入院日額をいくらにするか? ●一入院に対し給付される日数をどうするか? ●成人病やガン、女性疾病などの特別な病気に対する上乗せ給付をどうするか? ●最新の医療に対応した特約をどうするか? 保険料の払い込みに対する免除特約をどうするか?
この辺は、とにかく掛ければ保険料は膨らみますので、お財布との相談になりますから、一概には言えません。
ただ、入院日額などをどうするか?という問題もさることながら、重要なのは50代の方はここで、保険期間をどうするかをよくよく検討してください!
医療保障が80歳で切れてよいか、終身にしておくべきではないかということです!
先ほどの2つのデータからも読み取れるように、40代までよりも50代から先の方が病気になり入院する確率がグンと高くなってきます。
にもかかわらず保険料が更新で高くなったからショボい保険にするとか、保険止めちゃうとかなりがちなので、この50代のこの時期に将来を見据えて、医療保険を終身にして、保険料免除特約を付けることをお勧めします!!
それともう一つ、ガンへの備えは必須ですよ~~~~!
ガンは2人に1人がなる病気ですし、治療もとってもお金がかかります。抗がん剤治療や先進医療は数百万円です!
N平さん 「オレ、それが心配なんだよ~~~~!県民共済に入ってるけど、ガンになって入院日額4500円だけで足りないよね!!」
ガンへの備えは、やはり入院手術だけでなく、通院での抗がん剤治療や放射線治療などに備えたいし、仕事をできなくなったり、セーブしなければならない場合にも是非備えたいです!
私は11年前に乳がんの治療で乳房温存手術を受け、その後再発防止でホルモン療法を受けましたが、3ヶ月に1回の注射が10万円でした~~~(T_T)もちろん健康保険はききましたが、それでも飲み薬と合わせて4万円以上の出費は大変でした~~~!
T子さん 「絶対足りない、だから、あなた絶対ガンにならないでね!」
N平さん 「そう言われても~~~なんかオレやばい気がするんだ~~~~!」
悩みその3 後悔したくないから、情報を取り入れよう!
50代で保険を掛けてて後悔する恐れっていうのは、もちろん金銭的なこともありますが、治療方法についてもできれば後悔して欲しくないと思います!
例えばある芸能人のように、切れば簡単にスッキリ完治したのに切ることを極端に恐れて、結局命と引き替えになってしまったり、逆に先進医療で治療すれば、切らずにきれいに治ったのに、切ってしまった~~~とかね!
最近は乳がんにも先進医療の陽子線治療(技術料250万円ほど)が適用になりましたので、ほとんど外見的にはもとの健康な状態を保てますよ~~~!
ですから、加入する保険に正確な最新のセカンドオピニオンを受けられるサービスがついているかも、大事ですよ~~~~!
ガンの治療で、絶対後悔したくないですよね!!!!予後の生活のクオリティーがぜんぜん違います!


では、プランを考えてみましょう!
終身の医療保障
楽田A造さん55歳 | 楽田B代さん50歳 | |
死亡保障 | 300万円 | 100万円 |
入院保障充実特約 | 5万円 | 5万円 |
入院特約 | 5000円/1日 | 5000円/1日 |
先進医療特約 | 2000万円 | 2000万円 |
ガン診断特約 | 50万円 | 50万円 |
ガン薬物治療特約 | 5万円/1ヶ月 | 5万円/1ヶ月 |
保険料免除特約 | あり(11種類) | あり(11種類) |
保険料 | 月19,682円 | 月11,412円 |
終身の医療保障
楽田N平さん50歳 | 楽田T子さん40歳 | |
死亡保障 | 100万円 | 100万円 |
入院保障充実特約 | 5万円 | 5万円 |
入院特約 | 5000円/1日 | 5000円/1日 |
先進医療特約 | 2000万円 | 2000万円 |
ガン診断特約 | 50万円 | 50万円 |
ガン薬物治療特約 | 5万円/1ヶ月 | 5万円/1ヶ月 |
保険料免除特約 | あり(11種類) | あり(11種類) |
保険料 | 月13,113円 | 月8,265円 |
N平さん 「確かに、これだけあれば安心なんですが…ちょっと保険料が…」
T子さん 「うちの家計では、ちょっと無理です!」
では、N平さん夫妻はとりあえず定期保険にしておいて10年後に更新がきますが、その時に保険料の支払いが無理な場合は、元々の県民共済に戻すのもありですね!
因みに、先ほどの医療保険で更新型にすると、N平さんが、月8,379円、T子さんが、月6,894円ですよ。
で万が一のために保険料免除特約も忘れずにね!
N平さん 「これでも大変だけど、少し頑張ってみるか?T子のためにも~~~」
T子さん 「そうですね~~!お互いのこれからのこと考えて~~~」
A造さん 「まあそれでも保険料は高いけど、でも終身にしておくことの大事さは十分わかった~~すぐに担当の人にプラン作ってきてもらうよ!」
B代さん 「でも、今まで死亡保障ばっかりたくさん掛けてて、医療保障がぜんぜん充実してなかったのがわかって、ホントによかった(^o^)、ガンは2人に1人がなる時代だから、この辺でちゃんとしておかないと~~~ね、あなた!」

まとめ
50代のみなさん、いかがでしたか?
きっと毎日のお仕事も大変でしょうから、じっくり保険のこと考えるのもめんどくさいことかもしれません。でも、50代のみなさんが必要にして十分な保険を掛けるということは、自分のためのみならず、家族にとっても大事なことです!
是非この機会に家族みんなで、保険についてお話してみてくださいね!