会社の事務の人から、「年末調整の申告に必要なので、保険に入ってる人は控除証明書持ってきて提出してくださいね」と11月頃に言われますよね?
会社によっては用紙を渡されて、「これ記入して○月○日まで提出してください」と…。
でもめんどくさいし、たいしてお金も戻ってこないだろ~って、適当にしてませんか?
「だってそんな書類、家に届いてるかわかんないし~」
「それにそんな細かいこと、どうやって記入すればいいんだよ~」
「入ってる保険全部じゃないんでしょ?え~っとなんだっけ?」

はい!はい!そのめんどくさいこと、簡単にわかりやすく説明しますから、耳の穴かっぽじいて聞いて、そしてちゃんと手続してくださいね!
そもそも年末調整って何?

私たちがもらっている毎月のお給料は、ようくみるといろいろ引かれてるでしょう?
その中の所得税は、源泉徴収っていって、毎月概算で前もって引かれてるのね。だから年末になって、もし払いすぎている場合は戻してくれるっていうのが、年末調整なんですね!
じゃあ最初から、キチッと計算して引けばいいじゃんって?いいたくなりますが、人それぞれの事情でいっぱい戻ってくる人とそうでもない人がいるから、会社としては毎月込み入った計算はできないので、年末に必要な書類はちゃんと提出してくださいね!ってことなんです。
因みにざっとどんな人が戻ってくるかっていったら~、結婚している人や、扶養している子供や親がいる人、保険掛けてる人等々…。
そこで 今回は保険掛けてる人に関して的を絞ってお話していきますね!
掛けてる保険は全部戻ってくるの?
みなさん保険はいろいろ掛けてて、ざっとあげても生命保険、自動車保険、火災保険、共済とかいっぱいありますよね?
ではそれら全部を年末調整の書類に提出すれば、いっぱいいっぱい税金戻ってくるね~~~ってぬか喜びはしないでね!
保険も年末調整で戻ってくるのと、こないのとあります!
保険を分類すると…
皆さんがかけている保険はまず生命保険と損害保険に分かれていて、生命保険(広義)の中には生命保険(狭義)や医療保険、個人年金保険などがあります。
そして損害保険は自動車保険、火災保険(地震保険)、傷害保険があります。
2018年現在、年末調整で申告できるのが、生命保険、医療保険、個人年金保険、地震保険です。
えっ傷害保険は損害保険なの?
傷害保険は、突然の事故でケガをしたり、死亡した場合にでる保険で損害保険なんですぅ~!
ですから、損害保険である傷害保険に払った保険料は、年末調整のときに提出する申告書には記入できませんので控除は残念ながら受けることができませんよ。
因みに、傷害保険は病気が原因では保険金は出ないというふうに、保険給付金が支払われる範囲が限定されているので、保険料は安いですよ~~~~!
年末調整でいったいいくら戻ってくるんですか?
控除証明書は、その加入している保険の種類によって、一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料、地震保険料の4種類になります。
生命保険料
平成24年1月1日以後に加入した保険の一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の控除額は、それぞれ下記の表の計算式に当てはめて計算した金額です。
1年間支払った保険料の合計 | 控除額 |
---|---|
20,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
20,000円超 40,000円以下 | 支払保険料等×1/2+10,000円 |
40,000円超 80,000円以下 | 支払保険料等×1/4+20,000円 |
80,000円超 | 一律40,000円 |
計算例
例えばAさんが、生命保険(月の保険料15,000円)と個人年金保険(月の保険料10,000円)に加入していた場合
加入している生命保険の方はその中身は一般生命保険料と介護医療保険料に分かれていることが多いです。例えば一般生命保険料が8,000円、介護医療保険料が7,000円とします。
一般生命保険料 8,000円×12ヶ月=96,000円
介護医療保険料 7,000円×12ヶ月=84,000円
個人年金保険料 10,000円×12ヶ月=120,000円
そうすると、それぞれ40,000円が控除されるので合計120,000円の生命保険料控除を受けることができます。
もしAさんの課税所得金額が500万円だった場合、120,000円の20%の24,000円が節税できるということになりますね~~~!
地震保険料
年間控除対象保険料 | 控除額 |
50,000円以下 | 支払金額の全額 |
50,000円超 | 50,000円 |
もしAさんが50,000円以上の地震保険料を払っていた場合は、50,000円の控除を受けることができるので、50,000円×20%で10,000円の節税となります。
このように一つ一つの積み重ねで、先ほどの生命保険料控除と合わせると、結構大きい金額が節税できますね!
めんどくさがらずに、手続きしましょね!
まず加入している保険会社から、10月頃に保険料控除証明書が送られてきていると思いますので、まずそれを集めてくださいね。

この頃に送られてくる保険会社からの封筒は、何かのダイレクトメールかっていってゴミ箱にポイッっていうのは止めてね!
そして今年加入したばかりの生命保険の場合は、保険証券と一緒に送られてる場合もありますが、手元にない場合は保険会社に連絡するとすぐ作成してもらえますので、安心してくださいね!
事務員さんに提出すればいい会社は、とにかく早めに提出しましょ!これがとにかくギリギリになって慌ててふためいて私に電話してくる人の多いこと…多いこと…提出物はホントにお早めに!
自分で書く場合も一度慣れてしまえば楽勝ですから、チャレンジしましょ!
まとめ
このような制度になったのも平成24年、今から6年前ですね~~、それまでは生命保険料の区分が違いますので、平成24年1月1日以前に加入した生命保険は注意して記入してくださいね!