日本には保険会社は生命保険で約40社、損害保険で国内30社ほどあります。保険を掛けてる人はそんなに沢山の保険会社の中から選んで加入して、保険料を払っているわけですね。
みなさん保険を掛ける時、何に一番注目して掛けますか?
保障内容?保険料?それとも勧めてくれた営業の人?
今はインターネットで複数の保険会社の見積もりを簡単に取ることもできますから、その中から吟味して~~って人も多いんじゃないでしょうか?
そこで今回は原付バイクの任意保険を掛ける時に注意して欲しいこと、安ければいいってもんじゃないってお話、ちょっとまとめてみました。
今回のお話
楽田D太くん(らくたでーた16歳)は、お父さんのA造さん(えいぞう50歳)、お母さんのB代さん(びーよ45歳)と姉のC子さん(しーこ20歳))の4人家族です。
D太くんは、この夏休みでバイトしまくって、原付バイクの免許を取って、バイクを買おうと密かに企んでいます。内緒ですが、D太くんが欲しいバイクは、15万円するんですって…。
でも周りからのアドバイスで、それだけじゃなくて保険にもちゃんと入らなきゃ~~と、決心を新たにしたところです!
D太くん 「この間、おやじにバイク買うって言ったら反対されて、保険をおやじの車の保険に便乗させてもらう戦略がオジャンになった~~~~!」
自動車保険のファミリーバイク特約ですね~~~これがダメなら仕方ないです、自分で任意保険入るしかないですね!
D太くん 「パレ子さん、安いところ教えてよ~~~!とにかくメッチャ安いところ~~」
はいはい!でも、確かに保険料は安いことに越したことはないんですが、安ければいいってもんでもないんですよ~~~!

では、原付バイクの任意保険を掛ける上での注意点、みてみましょう!
まず保険料がどうやって決められるかを説明しますね~~~!

保険会社によって若干違いはありますが、保険料はおおざっぱにいうと、2つの観点から決められます。
観点1 運転する人の方からみて
保険は生命保険も損害保険も、危険度(リスク)の高い方が保険料は高く設定され、危険度の低い方は安く設定されます。
損害保険の場合、ある一定のところを基準にして、危険度に応じて割り増し割引きをして保険料を決めていくんですね~~!
例えば、自動車保険の場合は、免許取り立ての18歳など若い人や高齢のドライバーは、統計的に危険度が高いので、保険料は高く設定されます。
それが保険料にどう反映されるかというと、運転者年齢条件によって割り増し割引きがあります。MS社では、運転者の年齢が26歳以上であれば9%の割引きですが、21歳以上で3%の割り増し、年齢を問わず補償する場合は、なんと28%の割り増しになりま~~~~~す!!!!
16歳や18歳は28%の割り増しです!
D太くん 「オレ、16歳です………(T_T)…」
そして安全運転でず~~~~っと頑張った人には、無事故であった年数を一年一年積み重ねて、6等級(保険を掛けて一番最初の等級)から20等級まで進みますので、それに連動して保険料の割引きが大きくなっていきます。
因みにMS社は、6等級が19%割引きで20等級が63%の割引きとなりますから、その差は44%も違うんです!!!!
D太くん 「え~~~~ぇ、すげぇ違う~~~~!やっぱ、オレは危険人物か~~~~!」
観点2 保険の保障内容からみて
二輪車でも四輪車でも車の保険は、対人、対物、人身傷害、搭乗者傷害、車両などの保険、その他特約の組み合わせで成り立っています。
そしてそれぞれの補障額をいくらにするかで、保険料は決まってくるんですね~~~。
例えば、対人賠償保険の金額を、「2000万円」にするのと、「無制限」にするのとでは、当然保険料が変ってきますし、車両保険にしても、例えばハーレーダビッドソンの新車で200万円の車両保険を掛ける場合と、原付バイクの15万円の車両保険を掛けるのでは、もう言わなくても明らかですよね!
またさまざまな特約がありますが、例えば、弁護士費用特約を付けるとその分保険料は高くなりますが、特約は、吟味して付けるか否かを決めたいところです。
では具体的に原付バイクの保険の補償内容を見ていきましょう!
対人賠償保険
相手の方にケガさせてしまった場合に補償するものです。これをケチって安くしてはいけませんよ~~~~!
補償額は「無制限」にしましょうね!
相手をケガさせてしまった場合、治療費、慰謝料、働けない間の収入補償、万が一死亡した場合や、後遺障害が残った場合など、大変な額になることも~~~!
[裁判例]
自転車事故の判例ですが、平成25年7月の神戸地裁は、自転車を運転していて62歳の女性に正面衝突して意識不明の重体を負わせた小学生の母親に9,520万円の支払いを命じました。
この判例は自転車の事故ですが、原付バイクは原動機付き自転車のことをいいますので、事故った場合はさらに被害が深刻になることも予想されます。なので、補償額は無制限にしておきましょう!
D太くん、ここはケチってダメね!
D太くん 「バイク乗ってる人うち、任意保険掛けてるの3割って、パレ子さん前に(この点についてはこちらをどうぞ)言ってましたよね? 7割の任意保険掛けてない人、もし事故った場合どうなるんだろう…この先の人生、逃げるしかなくなるよね~!そんな人生やだよな~~~!」
事故って人を傷つけただけでも心は引き裂かれそうなのに、その上現実から一生逃げ続けるなんて、とてもできないですよ、だからせめて保険は無制限で掛けておきましょうね!
対物賠償保険
相手方の原付バイクや車、電柱や塀などに損害を与えた場合に、その修理費などを補償するものです。相手方は1台とは限りませんし、積み荷が高価な物であった場合は、数億円ということもあります。
保険料的にはあまり差がないので、これも無制限にしておきましょうね!
そして一応、「対物超過修理費用特約」も付けておきましょう。これは相手の車の修理費用が時価相当額を超えた場合に、D太くんが自腹を切らなくていいようにできる特約です。
人身傷害保険
原付バイクの任意保険で、一番重要と思われるのがこの人身傷害保険です!
その理由は、
●単独転倒 バイクは2本のタイヤで走るため、わずかなことでバランスを崩しやすい
●致死率の高さ 身体がむき出しのため、ちょっとした転倒でも命にかかわる場合が多い
●自動車との関係 バイクが死角に入りやすいし距離感がつかめない、ヘルメットで視野がせまい
などなど、事故の致死率が自動車に比べてとても高いので、少しの事故がバイクの場合は障害が残るような重症化するケースが多いんです!
もし障害が残ってしまった場合、年をとってるご両親にずーっと介護してもらうことになります。
もしD太くんが40歳のときは、ご両親のA造さんとB代さんはそれぞれ74歳と69歳になってますからね…
D太くん 「オレ風邪も引かない丈夫な身体だからな~、バイクで事故って障害で身体がいうこときかなくなっても長生きしたら、お袋に迷惑かけっぱなしになるな~~~」
なんでもお金で解決するわけではないんですが、でもお金がないことは大変なことになります。ですから、せめて自分の責任で人身傷害保険を掛けておきましょう!
D太くんは16歳、10代はせめて5,000万円は欲しいですね!
搭乗者傷害保険
保険は掛ければ掛けるほど安心ですが、だからといってこれもあれもとなると保険料は高くなりますから、保険料を安くしたい場合は、この搭乗者傷害保険を付けるのをやめましょう。
この搭乗者傷害保険の良いところは、人身傷害保険と比べて保険金が早く入金されることです。入院日数が5日以上になると治療中でも保険金受け取れますよ~。
でも人身傷害保険でカバーできるところも大きいですからね!
車両保険
車両保険を掛けておくと、自分のバイクが事故で壊れた時に保険金を受け取れます。まあ掛けたいところでしょうが、これが一番保険料的には高いんですね~~~~!なので、悩みどころです!
ロードサービス
運搬・搬送・引き取り費用、臨時宿泊費用、臨時帰宅・移動費用、レンタカー費用、レッカー手配、ガス欠時のガソリン補給、パンク時のスペアタイヤ交換などなど、さまざまなトラブルに対してサービスが用意されていますから、各保険会社によって違いも大きいので、よく確認してくださいね!
その他特約
あと必ず付けて欲しいのが、弁護士特約です!これは必須です!
私の知り合いで、これを付けてないがために大変なことになった人が複数いらっしゃいますので~~~、これだけは絶対ね!
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これらの情報を元に自分の原付バイクの保険をカスタマイズして、保険料をみてみましょう!
まとめ
原付バイクといえども、任意保険を掛ける重要性は理解していただけたと思います。
16歳は未成年ですが、エンジンがついた乗り物を運転するとなると、自己責任で万が一のことを想定して保険を掛けておきましょう!
まだ未成年だからといって、親任せや、わからないふりはダメですよ~~!