失業保険の計算 / 賞与は計算する期間に含めていいの?

会社を退職したら、しばらくゆっくりして次ぎをじっくり考えようかな…と思っている人は、もらえる予定の失業保険、いったいいくらなんだろ?

もしくは、身体の調子が思わしくなく働けないこともないけど、ここらでちょっと一休み…と思っている人も、もらえる予定の失業保険、いったいいくらなんだろ?

その金額によってその後の生活ができるかどうか、とっても気になるところですよね?

マーシー雪
こんにちは!このブログを運営するFPのマーシー雪(@mercy_yuki)です。

そこで今回は、ある事例を通して失業保険計算をちょっと具体的にしてみましょう!


失業保険でもらえるお金は、どうやって決まるの?

皆さんがハローワークに通って失業保険としてもらえるお金は、離職前の最後の6ヶ月分のお給料を元に、賃金日額を求めて計算されるんですね~~~!

その計算をする上でいくつかのルールがあります。

そこでそのルールを解説しながら、実際にいくらもらえるか計算をしてみましょうね。

1 まず賃金日額を求めてみましょう

Aさんの事例

Aさん40歳女性  職業:18歳から勤めた会社で経理事務  201X年3月15日で退社

●月のお給料は、30万円

●賃金の締め切り日は、月末

●ひと月当たりの平均労働日数は、22日

●10月11月2月は体調不良で欠勤した

●欠勤した日は有給を使わなかった

お給料 賃金支払基礎日数
 8月 30万円 31日
 9月 30万円 30日
10月  4万円  4日
11月 16万円 16日
12月 30万円+賞与40万円 31日
 1月 30万円 31日
 2月 14万円 14日
 3月 12万円退職金20万円 12日

賃金日額とは、過去6ヶ月の期間にもらった賃金の総額180で割った数字

まず、賞与や退職金は、離職前の最後の6ヶ月分のお給料に含めることはできないんですぅ…。

そして過去6ヶ月の期間とは、ひと月の賃金支払基礎日数が11日以上の月をいいます。


2 では具体的にAさんの賃金日額を計算してみましょう!

お給料 賃金支払基礎日数 条件適合 試算対象月の数
 8月 30万円 31日
 9月 30万円 30日
10月 4万円 4日 ×
11月 16万円 16日
12月 30万円 31日
 1月 30万円 31日
 2月 14万円 14日
 3月 12万円 12日 ×

ひと月の賃金支払基礎日数が11日以上の月は、8月,9月,11月,12月,1月,2月、3月です。

でも3月は11日以上あるのですが、Aさんは3月15日で退職してますので、丸々1ヶ月働いてないのでこの計算からは除かれます。

試算対象の月の給料の合計は、150万円

150万円 ÷ 180日 = 8,333円

Aさんのもらえる失業保険の基礎となる賃金日額は、8,333円

あのう…退職金は無理でも、せめて賞与を計算に入れてくれるといいのにね…そうしたら…

[150万円 + 40万円]÷ 180日 = 10,555円

う~~~~~ん、1日2,000円も違いますね!

マーシー雪
残念ですが…仕方ないですね…

トータルで失業保険いくらもらえますか?

賃金日額は8,333円ですが、その約50~80%が実際もらえる失業保険の基本手当日額になります。(その詳しい計算の仕方は複雑すぎて~省略します。)

自己都合退職したAさんがもらえる失業保険は、

基本手当日額     5,505円

給付日数         150日

手当総額    825,750円

ひと月15万円ほどで、今までもらっていたお給料の半分ですから、少しキツいですね…、それから自己都合退職の場合は、失業保険の給付が始まるまで、3ヶ月の待機期間があるのもツライですね…。

Aさん、ガンバレ!!!


まとめ

人生の後半戦に入ってくると、自分だけの事情ではなく自分を取り巻く周りの事情で、やむなく仕事を辞めざるを得ない人もいらっしゃるかもしれません。

また、一度リセットしてまた一から出直す人もいらっしゃるかもしれません。

そんな時、失業保険を上手く活用して、リスタート切れるといいですね!

因みに、若干会社によって賃金支払基礎日数の計算の仕方が違うので、あくまで参考にしててくださいね!