人が亡くなり相続が始った時に財産が、家だけってこと良くある話ですが、そうなると相続税を払うのに四苦八苦します。税金を払えなくて家を手放さないといけなくなったりね!
そうかと思えば不動産がいっぱいあるもんだから、相続の時に備えて早めに名義変更してしまおうなんて考えて手を打ったつもりが、逆に税金をふんだくられたり…なかなか財産があると大変ですぅ~!
そこで今回は家にまつわる名義変更と税金について書いてみました。
今回のケース(下記の事情以外は考慮しないこととしますね!)
楽田A造さん(らくだえいぞう55歳)には妻のB代さん(びーよ50歳)と娘のC子さん(しーこ25歳)と息子のD太くん(でーた20歳)がいらっしゃいまして、その4人に加えて、おじいちゃんのE介さん(いーすけ85歳)とおばあちゃんのF乃さん(えふの80歳)も一緒に大きなお家でみ~~んな仲良く幸せに暮らしているんですよ~~~!
ステキ…♥
そして、お家は代々続く豪農だったんですが、今は、E介じいちゃんもF乃ばあちゃんも歳を取ってしまったし、A造さんは町の役場に勤めていますし、大部分の農地は人に貸して農業は人にやってもらっています。
そんなある日、楽田家でみんなでいろりを囲んで話しが始りました。
A造さん 「この家のことなんだけど~~、今おやじの名義になってるだろ?おやじも歳だしさ~、そろそろ名義変更とか考えないとなんないのかな~~」
B代さん 「まあお父さんもまだまだ元気だから、そんなに慌てなくてもいいんじゃない?」
C子さん 「お母さん!そう悠長にも言ってられないのよ~家の名義変更ってお金かかるんだから!」
D太くん 「そうだよ、この家古いけどバカデカいから~~税金すっげ~~かかるんじゃね?」
E介じいちゃん「A造~お前のいいようにしろ!」
F乃ばあちゃん「私達はもうすぐお迎えが来るんだから、あんたのいいようにしなさいわ!」
パレ子さん!これ結構難しい話だよね~~~!どうすれば、払う税金少なくて済むかな~~~?

はあ~~~~い!一つ一つケース考えてみましょうね!
因みに、家は固定資産評価額5,000万円、ちょっと歴史的価値があるとのことで高いんだそうですぅ。
まず、E介じいちゃんお元気なうちに、A造さんの名義にしてみましょう。
贈与の場合の税金教えてください

E介じいちゃんがお元気なうちにA造さんに家を贈与した場合の税金は、まず贈与税がかかり、不動産取得税もかかり、さらには名義変更のための登録免許税もかかってきます。ざっくり計算すると、
贈与税 5,000万円×0.55-640万円=2,110万円
不動産取得税 5,000万円×0.03=150万円
登録免許税 5,000万円×0.02=100万円
ちょっだけ暦年贈与っていう非課税制度もありますが、かかる税金に対しては微々たるもんで、とても贈与はお勧めできません。
A造さん 「ホントだな~~~!びっくりだな~~~!」
D太くん 「おやじ、絶対これやったらだめだよ~~~!」
E介じいちゃん「A造!早まるな!お前は昔からそそっかしいからな~心配じゃ」
では、相続の時の税金は?
それでは、E介じいちゃんには申し分けないけど、もしもの場合考えてみますね!
相続になると、相続人はF乃ばあちゃんとA造さんの二人になりますが、F乃ばあちゃんは常日頃から何もいらないって言ってますので、A造さんだけが相続したとしますね。これについては、E介じいちゃんに遺言書を書いててもらってもいいし、相続が始った時に相続人達で遺産分割協議をしてもいいですね。楽田家のみなさんは仲がいいから、その辺の変な心配はいりませんね~~~!
その場合の税金関係は…
不動産取得税はかかりません。
登録免許税 5,000万円×0.004=20万円
そして、相続税は他の財産との合計して基礎控除を引いて…
って計算しますが、ざっと見渡しても、贈与に比べて格段払う税金が安く抑えられるのがおわかりかと思います。
A造さん 「なるほどな~~~!ぜんぜん違うな~~~!」
E介じいちゃん「だがな…A造もすぐ年取るじゃろ~そしたら、またA造からD太にって、おんなじこと心配することになるんじゃないか~」
F乃ばあちゃん「おじいさん!いいこと言いますね~~~♥」
そう言われてみればその心配も出てきますよね~D太くんはこの家を継ぐのは決まってるんですか?
A造さん 「そうだね~~すぐ同じことの問題にぶち当たるなら、それも考えておいた方がいいね」
D太くん 「オレは気持ち決まってるよ!この歴史的価値ある家は、オレがしっかり守るよ!」
C子さん 「D太~~~~やるぅ!」
子に相続ではなく、孫に遺贈したら?
では、E介さんからD太くんに遺贈したとしたら、不動産取得税はやはりかからなくて、登録免許税がかかるだけです。そうすると、A造さんを経由しない分、節約はできますね~~!
ただ、相続税はD太くんの場合、E介さんからみると孫に当たり、2割加算になるので、そこだけが問題ですが、なんせ、家の評価額が高いので、それもありですね!
A造さん 「D太をおやじの養子にして、相続の時の基礎控除を増やしたらいいんじゃないか?」
B代さん 「なんだかわからないけど…」
C子さん 「お父さんに任せるわ!私はどっちにしてもお嫁に行ってこの家は継がないし~~」
D太くん 「おやじ、今オレは税金なんて払えないからな、それだけは分かってて~頼む!」
E介じいちゃん「じゃ~遺言書いておくか…あとあと揉めないようにな…」
F乃ばあちゃん「遺言書いたら、もう思い残すことはないですね?おじいさん…」

F乃ばあちゃん何言ってるんですか~~これは将来のために事前にお話してるだけですから~~~!
まとめ
歴史的価値がある建造物をどう保存して、後世のために残していくかという問題は、とても悩ましい問題ですよね!いっぱい日本には、そういう建造物ありますからね~
それに似た問題として、東日本大震災の震災遺構をどう保存していくかという問題は、なかなか難しい問題です。それを見たくない遺族も多いし、でも後世に残すべきという意見も根強いんですね~~。でも、たくさん残しても税金がとってもかかるし、あとで無駄だったとなる恐れも~~~。
でも思い出がいっぱい詰まったお家は、しっかりメンテナンスして残していって欲しいですね!なんでも壊して新しくすればいいってもんじゃないですよね!