扶養されてる学生さん、バイトの金額2018どうしよう

大学3年生のお子様を扶養するお父さん、お母さん、特に親元から離れて一人暮らしをしている大学生を扶養するご家庭では、学費やアパート代などの生活費等の相当な金額をどう捻出するか頭の痛い問題ですよね~~~!

奨学金も借りたい放題借りるにしても、その返済を考えたら足すくみますから、うちの息子と同じようにアルバイトを一生懸命してらっしゃる大学生も多いと思います。



でも、アルバイトも稼ぎたいからいくらでも稼げる訳じゃありませんよね?税金や親の扶養との関係でいろいろ問題あります!

そこで今回は親の扶養との兼ね合いでどれくらいの金額ならアルバイトしても損がないのか、その辺を掘り下げてみました。親子で参考にしてくださいね!

今回のお話

楽田D太くん(らくだでーた20歳)は、B代さん(びーよ55歳)が35歳の時にシングルで産んでから母一人子一人でたくましく成長して、今は、某有名私立大学の3年生です。

D太くんはお父さんが最初からいないことを少しも不思議がらずにたくましく成長してきましたし、B代さんはそんなD太くんをとっても誇らしく思っています。

そしてB代さんはD太くんをノビノビ育てた反面、でもお金に関してはずっと貧乏だったので、厳しく育てたつもりです。えっ?そんな貧乏なのに某有名私立大学よく行かせましたねって?

B代さん  「はい~~!年間100万円の学費は母が全て出します!そしてD太は仕送りなしで自分で働いて大学いきなさいね!という約束をしたんですよ!だからD太も留年しないでがんばって3年生になりました~、なんてったって留年したら学費の援助打ち切りの約束なので~~~~!」

D太くん  「僕は大丈夫っすよ!身体だけは健康に産んでもらったので~~~」

ところでご相談はどんなことですか?

D太くん  「はい、今年3年生なんですが、これから就職活動に備えてバイトを少し増やそうかと思ってるんです。今までは家賃が払えて、食べモンに困らなければそれでとりあえずよかったんだけど~、大学で筋トレやってたら身体がデカくなって、スーツも新しく買わないとならないし~~~活動費だって結構要りますよね?でも、稼いだら稼いだで、税金とか取られたらやだし~~~~!」

B代さん  「私も税金が心配!扶養控除のこととかもあるしね~~、その辺の金額ぜんぜん知らないんで~~」

かしこまりました~~~!がんばってるB代さん親子のために、パレ子ガンバりま~~~す!

と、その前に就職活動での出費の予想をお知らせしときますね!

交通費   ⇒ 都心の企業に行くのに電車賃もバカにならないし、スケジュールの関係でタクシーを使わざるをえないことも~。新幹線や高速バス利用する場合も想定しておきましょうね。

食費    ⇒ 物価の高いオフィス街でのランチは1食1,500円として、週4日も行ったとしたらそれだけで6,000円もかかります。

身だしなみ費⇒ スーツやYシャツ、靴と揃えるのに数万円かかる。散髪代や整髪代もかかる。女子はストッキングが破れてそれもバカにならないと言ってます。

書籍代等  ⇒ 筆記試験のための問題集を買わないといけないこともある。履歴書に貼る証明写真の撮影代をはじめ、エントリーシート送付のための封筒代や切手代といった書類関連の費用も結構大変です。

他社のアンケートでは就活費用として10万円から20万円は用意した方がよいとの意見が多数だったそうです!

D太くん  「お母さん…ヤバイよ…これほんとにヤバイわ!」

B代さん  「ほんとだ…バイト少し増やすとかの問題じゃないわ…お母さんもちょっと考える…」

大学生を持つ親御さんは税金や扶養との関係でいろいろ心配ですよね~~では一つずつひもといていきましょう!



学生バイトの金額いくらまで稼いでいいの?

学生さんがバイトをいくらまで稼いでいいの?って質問は、税金との兼ね合いでまず考えなくてはなりません。

税金も一つではなくて、所得税住民税と二つあるんですよ~~~。

去年まではD太くんはいくら位稼いでいたんですか?

D太くん  「もらった明細とかは全部捨ててたのでハッキリ覚えてないんですが、バイトの先輩が103万円以上働くと税金取られるとか言ってたので、合計は携帯のアプリに入れてて100万円いってないです!」

え”っ!明細捨ててたんですか~~~!?これについては後でまた説明しますが、捨てちゃダメ!

D太くん  「……………(^_^;)すんません…」

まず、所得税について説明します

学生バイトさんがもらうお給料は、普通は所得税が最初から引かれて(源泉徴収されて)支給されますが、バイト先によっては全然引いてないこともありますね~。

一応目安としては日額2,900円以上、月額88,000円以上働いたときは雇用主側は源泉徴収しないといけないことになってますので気をつけておいてくださいね、後々払いすぎた税金を取り戻す場合もありますのでね!

D太くん  「え~~~!明細捨ててたから、どんだけ取られてるかわかんない~~~!」

まあまあ~~落ち着いて!

 

一応、所得税をどのように計算するかというと、

働いたお給料からまず、基礎控除分として38万円が引かれ、次に給与所得控除として65万円が引かれますので、合計103万円が引かれて、それを越えた部分に所得税がかかってくるということになります。

いわゆる「103万円の壁」っていうやつですね!

次に、住民税についてはどうなりますか?

住民税は、所得金額に応じて所得の多い人ほど多くの負担をする「所得割」と、ある一定以上の所得がある人全員が同じ金額を負担する「均等割」と、の2つから成り立っています。

「所得割」は、前の年に働いてもらったお給料から、給与所得控除額65万円を引き、そして、基礎控除額33万円を引いた残りに10%(市民税6%・県民税4%)額になります。つまり98万円超えると住民税を払うことになります。

「均等割」5,000円も一律負担しなければなりませんよ。

D太くん  「じゃあとにかく98万円以上働いたら税金取られるってことだよね?でもそれじゃ今までと変わんなくて、就職活動費はどうしょう~~~!」

B代さん  「D太は身体だけは丈夫なのに~~その身体もてあまして、働かないでいなさいってことなの?」

安心してください!勤労学生控除があります!

勤労学生控除ってなんですか?

勤労学生控除ってね、生活費などのためにアルバイトをしている学生さんは一定の条件を満たすと、税金の計算をする時に控除してもらえるので、ある一定の金額まで働いても税金取られませんよってことなんです!

控除されるための要件は、特定の学校の学生が、1年間働いてもらった収入から、給与所得控除65万円引いた残りの所得が65万円以下であれば、大丈夫です!

所得税で27万円、住民税で26万円の控除があります。

所得税

65万円(給与所得控除)+38万円(基礎控除)+27万円(勤労学生控除)=130万円

これらの控除があるので、130万円まで働いても実質所得が0円です!

住民税

65万円(給与所得控除)+33万円(基礎控除)+26万円(勤労学生控除)=124万円

これらの控除があるので、124万円まで働いても実質所得が0円です!

ただ、この場合D太くんがバイトしているところで年末調整してくれればいいのですが、もししてくれない場合は自分で確定申告しないといけないので注意です!

B代さん  「だから、給与明細をちゃんと保管しておかないとダメなのね~~~!D太、分かった?」

D太くん  「…はい…しっかり分かりました…あ~~お金戻ったかもしれないのに~クソ!」

ここまでの話でD太くんは昨年までは100万円いかない程度にバイトしてましたが、今年は就職活動のためにもっと働かないといけないから、124万円くらいまでは働いて稼いでもいいよってことだったんですが~~~、ここからはちょっと、お母さんとの関係のお話しますね~!お母さんとの関係では話はそう簡単ではありません。



学生バイトの金額、扶養との関係は?

社会保険との関係

学生さんがバイトして130万円を超える収入があると、社会保険料を負担しなければなりません。

親の社会保険の扶養から外れて、自分で国民健康保険をかけないといけなくなんですよ~!

因みに、D太くんは住民票はお母さんのところから異動しましたか?

D太くん  「いいえ、そのままです

では、お母さんのB代さんのところで国民健康保険料がいくらかみてみましょうね。

B代さんは福島県喜多方市、ラーメンの美味しいところにお住まいですから、

年間76,620円(月当たり6,385円)

D太くんお母さんの扶養外れて自分で国民健康保険料を払うと、毎月6,385円の出費になりますね…。

D太くん  「ムリ、ムリ、ムリ、ムリ、ムリ~~~~~~~~!絶対ムリ!」

親の扶養控除との関係

B代さんは会社員ですが、毎年扶養控除を受けてますよね?D太くんの分で63万円だと思いますが、実はD太くんの収入が103万円まででしたらその扶養控除を受けられるんですが、103万円を超える収入があるとその扶養控除が使えません!

300万円の収入がある人の場合ざっくり計算すると、

所得税 63万円×0.1=63,000円   住民税 45万円×0.1=45,000円

合計108,000円の負担増

D太くん  「お母さん、ごめんね…」

B代さん  「いいの、いいの、D太もがんばってるから、お母さんもがんばるぅ!」

2018年に変わったところありますか?

D太くんがアルバイトを増やすにあたり、2018年に少し法律や制度が変わったところがあるので、その辺を説明しておきますね!

2012年に労働契約法が改正されて、パートタイマーや派遣社員などの有期雇用契約者は働いて5年経つと無期への転換を申し入れることができるようになりました。

でも、そうなると雇用者側の企業はコスト増大の可能性がでてくるため、大量の雇い止めが起きると不安視されています。その法律が施行されて5年が経ち、2018年にいろいろ問題が出てくるのではってことなんです。

あと、2018年といえば、配偶者控除が103万円超えると不適用だったのが150万円までに拡大されたので、家庭をもつサラリーマンは税制面で優遇されることになりました。

まあ、どちらもD太くんには関係ありませんね!

D太くん  「はい!とにかく5年で雇い止めとかに合わないように大学卒業して入る会社は絶対いいとこに見つけたいと思います!お母さんにも親孝行したいしね!」

B代さん  「…………(うるうる)」



 

まとめ

年収124万円までは、税金面で大丈夫!社会保険との関係は130万円まで大丈夫!

でも、親御さんの扶養控除との関係では103万円の壁が大きく立ちはだかる!

大学生さん、アルバイトがんばってください!