相続した土地の固定資産税を払いたくない、評価も教えて!

みなさ~~~ん、所有者の変更をしないで50年以上ほったらかしになっている土地が、なんと、日本の国土の2割にも及ぶんですって~~~~~!その面積、九州より広いんですって~~~

相続登記はしなければならない期限がないので、後回しにされるケースが多いんだそうです。内緒ですけど…実はうちも父が亡くなって3年経ちますが、まだしてません…(^_^;)。



でもね、そのままほったらかしはダメなんです。

相続も何代にもなると相続人の数が膨大になり、いざ処分しようと思っても、全員の相続人を把握することが出来なくて結局裁判になり、すごい費用がかかってしまうこともあるそうです。

 そこで今回は、そんなほったらかしの土地の相続と、それにまつわる固定資産税の問題を楽田さんご一家と一緒にみていきましょうね!

今回のケース(下記の事情以外は考慮しないこととしますね!)

楽田A造さん(らくだえいぞう55歳)は妻のB代さん(びーよ50歳)と娘のC子さん(しーこ21歳)と息子のD太くん(でーた20歳)の4人家族で幸せに暮らしています。

A造さんは22歳からお勤めした会社で、転勤族として日本全国渡り歩いてきました。でもこの度やっと最後の勤務地が決まったのをきっかけに、念願のマイホームを建てて家が完成して入居したばかりなんですよ~~。ステキ…

そんな平凡だけど幸せな家庭に一通の手紙が…

C子さん  「パパ~~~、なんか市役所から税金の督促来てるよ~~~!」

A造さん  「えっ…?パパは税金なんか滞納してないよ~~~もしかして、もう新築した家の固定資産税?それはないだろう!!!!」

B代さん  「そうよね~~~うちは来年からでしょ?」

D太くん  「ふ~~~ん、何々…なんか知らないところの固定資産税って書いてあるよ…」

パレ子さん!なんか見知らぬ土地の固定資産税の督促きてま~~~す。なんですかこれ?

なんでしょ!よ~く調べてみますね!楽田家のみなさ~~ん、少し待ってくださいね~~!



固定資産税の死亡者課税とは?

その見知らぬ土地とはよくよく調べてみると、楽田P吾郎(らくたぴーごろう享年35歳)という人が所有していた土地のようです。

そして、楽田P吾郎さんは、A造さんのお父さんのE介さんの弟、つまりA造さんの叔父に当たる人のようです。そのP吾郎さんが若くして亡くなったあと、E介おじいちゃんがその土地の固定資産税を払っていたんですが、そのE介おじいちゃんも数年前に亡くなって、今回その相続人であるA造さんに督促が来たみたいです。

C子さん  「でも、そんな見知らぬ土地の名義だってそのP吾郎という人なんでしょ!」

D太くん  「ぴー?P吾郎って、誰?そんなの放っておけばいいじゃん!」

A造さん  「P吾郎さんは、今から40年以上前に若くして死んでるんだよ、昔おやじから聞いたことある…」

B代さん  「じゃあ、これからずっと私達が払っていかないといけないの?うちは家新築したばかりで、こっちの固定資産税だって払わないといけないのに~~~!そんな余裕ないわよ、お父さん」

死亡者課税といって、死亡した人へ課税すること自体は無効なんです。でも、死亡した人の財産は、相続登記をするまではその相続人全員が共有していることになりますので、固定資産税等を払わなければなりません。

楽田P吾郎さんの土地を、P吾郎さんのお兄さんのE介さんが相続して、そしてE介さんの財産を唯一の相続人であるA造さんが相続しましたので、A造さんが固定資産税の納税義務を負うということになりますね~~。

A造さん、B代さん、C子さん  「………………」

D太くん  「そしたらこの次は、オレかよ~~~~!  絶対、やだ!」

そもそも固定資産税の評価はどうなってるの?

そもそもP吾郎さんの土地は町から少し離れたところにあって、面積はおよそ300坪、督促がきた土地の固定資産税は20万円です。

B代さん  「うちが来年から払わないといけない固定資産税はいくらなの?ダブルで払うことになるんでしょ?」

固定資産税は、固定資産税評価額の1.4%になります。

でも、土地も家屋も一定の軽減措置がありますから、B代さん安心してくださいね!

B代さん  「安心できるかどうかは、聞いてから…」

因みに、A造さんの新築したお家は、

土地400㎡、固定資産税評価額が4000万円

建物120㎡、固定資産税評価額が2000万円

宅地の軽減措置

まず、小規模住宅用地の特例として、住宅一戸の200㎡以下の部分は6分の1になり、200㎡越える部分については3分の1になります。

なので、楽田家の土地の固定資産税は、

2000万円×0.014(1.4%)×0.167(6分の1)=46,760円

2000万円×0.014(1.4%)×0.333(3分の1)=93,240円

合計  14万円

一方、建物の固定資産税は、

建物の軽減措置

建物の床面積が50㎡~280㎡までの住宅の、120㎡までの部分の固定資産税が2分の1になりますよ。そしてその軽減措置は、一般住宅は3年度分、長期優良住宅は5年度分が軽減されます。

そして、この軽減措置は2018年3月31日で終わりましたから、楽田さんとこ、ギリ!大丈夫でした~~~!良かったですね~~。

2000万円×0.014(1.4%)×0.5(2分の1)=14万円

土地と建物の合計で、28万円です。

A造さん  「まあ、金額はわかったけど…、結構デカいな…」

B代さん  「ホントに…」

D太くん  「まあ、オレたちが住む家は仕方ないんだけど…でも、そのぴーとかいう人の土地、いらないよね~~~、なんとかなんないの?オレやだよ!そんないらない土地の税金払うの~~~!」

&

nbsp;

まとめ

冒頭でお話した所有者がわからない50年以上ほったらかしの土地が、なんと九州より広い面積に上るってことですが、所有者はわかりますが売ってしまいたくても、売れない土地も今、とっても多くなってるんですね~~~。

そして誰も手入れしないから、ますます荒れ放題になって…

でも、まず土地が相続財産に含まれていたら、その相続に合わせて相続登記は早めに行いましょうね!