相続税の申告の手続きは、相続が開始してから10ヶ月以内にしなければなりませんよね。10ヶ月というのは、実はあっという間に期限が到来してしまう感じなんですよ~~~!
そして相続税を払わなければならないことになるご家族や親族は、当然に少しでも払う相続税を減らしたいです。しかし、どうすれば相続税を減らすことができるのかを、相続後に自分たちであーでもないこーでもないと言ってたら、10ヶ月はホントにあっという間ですぅ~~~!
税理士紹介ネットワーク
では先手を打って税理士さんに頼もうとすると、その報酬はかなりかかるんじゃないかっていう不安もありますよね!
そこで今回は相続税の申告の手続きを税理士さんに頼むとして、その報酬にまつわるお話をまとめてみました~~~~!ぜひ参考にしてくださいね!
今回のお話
宮城県にお住まいの楽田A造さん(らくだえいぞう55歳)は、妻のB代さん(びーよ50歳)と娘のC子さん(しーこ30歳)と息子のD太くん(でーた25歳)、そしてA造さんのお母さんのF乃さん(えふの80歳)の家族5人で暮らしています。
実はA造さんのお父さんのE介さん(いーすけ享年81歳)は2年前に亡くなってしまいましたけど、一応みんなで平和に暮らしていた楽田家です。でも最近ちょっと心配な出来事が浮上しているんです。
A造さん 「実はパレ子さん…お袋の身体の調子が今ひとつ心配なんだ…」
B代さん 「そうなんですぅ…お義母さん5年前にガンを患って、そのときは無事手術も成功したんですけど…最近再発してしまったんですぅ…」
C子さん 「パレ子さん助けて~~~~!って言ってもパレ子さんお医者さんじゃないしね…」
D太くん 「だよな…」

ごめんなさい!お役に立てなくて~~~~~!
A造さん 「いいんだ、そのことじゃなくて…2年前に先に逝ったおやじの財産、相続税対策とかでそのときは全部お袋に相続させて、相続税は払わなくて済んだんだけど…今回もしお袋に何かあったら、その財産全部一人息子の僕が相続することになるんだよね?そしたら多分税金ガッポリ取られそうなんだ…」
B代さん 「そして、前回お義父さんが亡くなった時に近くの税理士さんに相談したら、相談料がとっても高かったんですぅ~~~~!まあ相続税払わなくてよかったのは助かったんですけど…」
C子さん 「でも会社の先輩が言ってたんだけど、普通高齢者世帯では、相続は先の先を見越してするもんだって…」
D太くん 「え?姉貴、どういうこと?」
C子さん 「アレ?パレ子さん、二次相続とかいうのよね?」
A造さん 「それから、おやじの財産ほとんどが土地だったんだよ…昔バブルの時に投資目的で買ったりして、近くにその土地ないから僕も全然知らなかったんだけど~~~」
かしこまりました~~~~!パレ子頑張って、楽田家のみなさんのお役に立てるように頑張ります!


まず税理士さんの報酬の相場は?

税理士さんの報酬の相場は、財産総額の0.5%~1.5%の範囲にあると、まあぼったくりではないといえます!
因みに相続時の楽田E介おじいさんの財産は、
土地A(宮城県某所、宅地、敷地面積660平方メートル、相続税評価額6000万円)、
土地B(北海道某所、原野、相続税評価額1500万円)、
土地C(沖縄県某所、原野、相続税評価額1000万円)、
住んでる家(土地A上にあり楽田家5人で住んでる家屋、相続税評価額1000万円)、
貯金500万円で、
合計1億円でした。
そうするとE介さんの相続の時の税理士さんの報酬は、50万円~150万円が相場ってとこですね~~~!
A造さん 「お袋~~どうだった?」
F乃さん 「なんだかね…覚えてないね…」
B代さん 「お義母さんもきっと信頼してる税理士さんだったのよね~~~」
F乃さん 「信頼もなにも…おじいさんの葬式終わって誰かが連れてきたんだわ…」
C子さん D太くん 「…………(^_^;)…………」
でも税理士さんの報酬だけで決めちゃダメですよ!
遺産の分け方について提案しない税理士さんはダメ!
A造さん 「それは大丈夫だよな? 実際僕もお袋も、一銭も相続税払ってないもんな?」
確かにE介おじいさんの相続時には、遺産分割協議の結果、全てをE介さんの妻のF乃さんに相続させて配偶者控除を使うことでF乃さんA造さんの相続税をゼロにできましたね!
でも、高齢のご夫婦のうちの一人が亡くなった場合は、その配偶者の相続をも見越して考えた方がよいですね。さっきC子さんが言った、いわゆる二次相続のことです!
では、二次相続となった場合のシミュレーションしてみましょう!
土地A(宮城県某所、宅地、敷地面積660平方メートル、相続税評価額6000万円)について、相続人の中でどう分けるかで相続税がこんなにも違うというシミュレーションです!
一次相続で財産の全てを妻F乃さんが相続して、二次相続でそれをA造さんが相続した場合
まず、一次相続ではA造さんは相続してませんので、相続税はゼロです。
そしてF乃さんが一次相続した660㎡の土地のうち半分の330㎡については小規模宅地等の特例を使って8割の評価減となりますから、3000万円×0.2=600万円となり、土地Aの相続税評価額は、残りの半分の土地3000万円と合わせて3600万円になりますね。
そうするとA造さんがF乃さんをそのまま二次相続したとすると、他の財産(土地Bとか…)と合わせて相続財産総額が7600万円となります。
そこから基礎控除3000万円+[600万円×1人]=3600万円を引いて、4000万円が課税遺産総額となりますね。
とすると相続税は、4000万円×0.2-200万円=600万円となります!
土地Aを一次相続でF乃さんとA造さんが半分ずつ相続して、残りの財産の全てはF乃さんが相続した場合
しかし、土地Aを一次相続の時にF乃さんに半分、A造さんに半分として相続していたとすると、それぞれの土地に小規模宅地等の特例を使い8割減で600万円ずつとなり(ばっ~~~と計算飛ばしますが)、A造さんは12万円の相続税、F乃さんはゼロ!
土地A(相続税評価額6000万円が)の半分については、もう既に一次相続の時にA造さんの所有ですので、二次相続でA造さんは、F乃さんが相続した残りの半分を相続することになりますね。
そうするとそれに更に小規模宅地等の特例を使えますので、相続評価額は600万円となり、その他の財産の合計4000万円と足して4600万円が課税遺産総額となります。
ここから基礎控除3600万円を引いて、1000万円に対しての相続税は100万円となります。
そうすると一次相続で12万円、二次相続で100万円、合計112万円で済みます。
(細かい計算かっ飛ばしてすみませ~~~ん、でも計算は合ってますから安心してくださいね!)
その差は488万円です!!!!
A造さん 「今回もし二次相続があれば、僕は488万円ってほぼほぼ500万円でしょ~~~~!500万円も多く相続税を払うことになるってこと??税理士の先生のアドバイスによってこんなにも変るの~~~~~~~~!前の先生の提案、ダメでしょ!!!」
B代さん 「え”~~~~~~~~~~~~~~~~!」
C子さん 「お父さん、なんとかならないの???」
D太くん 「そうだ、北海道の土地を売っちゃえばいいじゃん、ねぇ?そうしよそうしよ!!」
不動産の現地調査をしてくれない税理士さんはダメ!
あのう…北海道と沖縄の土地、税理士さんは現地調査をしたんでしょうか?
古い測量図しかない場合などは、登記されている土地の面積と実際の面積が違う場合もありますし、土地の近くに墓地や火葬場があったり、土地の上を高圧電線が通っていたりすると、土地の評価は下がってしまうこともありますから、現地調査は必ずやっておきたいところですぅ~~~~!
B代さん 「お義母さん、その時の税理士さんちゃんとみてくれたのかしら?聞いた?」
F乃さん 「そんなめんどくさいことするわけないわ…」
C子さんD太くん 「…………(^_^;)…………」
A造さん 「ダメでしょ!ダメでしょ!なんか頭クラクラしてきた…これなら最初からやり手の税理士さんに報酬200万円払ったって、おつりくるな………」
さらに税理士の先生じゃない人が担当するなんてダメ!
税理士事務所には補助者という税理士資格がない人もたくさん働いてる事務所も多いんですよ~。
そうすると「税理士の先生は忙しいので、ぼくが~~」って言ってくれれば、相談する側も気をつけることができるんですが、そう言わずに補助者の人が大事な相談のほとんどの部分をしれっと担当することになった場合はとっても危険です!
A造さん 「ホントだな~~~税理士の先生でもこんなことになってるのに~~素人じゃな~~」
B代さん 「まったくです!でも、もう一次相続は終わってしまってるし~~~!」
C子さん 「お父さん、とにかくちゃんと土地を調べてくれる税理士さんに頼もう!ね!」
D太くん 「だよだよだよ~~~~!オレのことも考えてくれ~~~~!」
F乃さん 「A造、あんたはしっかりやんなさい!」
まとめ
やはり専門家に相談するのが一番、急がば回れっていうか~~、損して得取れっていうか~~~!
とにかく税理士さんは相続に関しては強~~~い味方になってくれますから、慌てずに50歳すぎたらボチボチ自分の財産や親の財産に目を向け、めんどくさいとかって後回しにせずに、ちょこっと相談してみてくださいね!